11人が本棚に入れています
本棚に追加
七夏「えっ!? えっと・・・」
時崎「なっ! 凪咲さんっ!」
凪咲「~♪」
凪咲さんはそう言い残して、姿を消した。
一緒にお出掛けする事・・・確かにデートと言うのかも知れないが、その言葉には特別な意味が含まれている気がする。だって・・・
七夏「・・・・・」
時崎「・・・な、七夏ちゃん」
七夏「あっ、えっと・・・」
時崎「で、出掛けようか?」
七夏「・・・・・」
七夏ちゃんは、今までの返事「はい」ではなく、軽く頷いた。デートという言葉にはお互いの気持ちや意識を大きく変える力がある。俺は、今までどおり自然なお話しが出来るよう、回復に努めるが、このなんとも言えない動揺も心地良い。七夏ちゃんはどういう気持ちなのだろうか?
時崎「七夏ちゃんと、こうして一緒にお出掛けするのも、何度目になるかな?」
七夏「え!?」
時崎「もう、数え切れないくらい一緒にこの道をを歩いてるから」
七夏「くすっ☆」
今は、お互いの距離感や歩く速度が分かっているから、狭い所を通る時に一列になっても、自然と二人が横に並ぶ形になる。「デート」という言葉から「お出掛け」という言葉に回復するのに、そう時間は掛からなかった。
最初のコメントを投稿しよう!