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駅前の商店街に着く。
時崎「本屋さん寄ってく?」
七夏「本屋さん寄ってもいいかな?」
ほぼ同時に話した。
時崎「あっ・・・と」
七夏「くすっ☆」
書店で七夏ちゃんは小説コーナーを見にゆくのかと思ったら、そうではなく、子供の科学のような本を眺めている。
時崎「七夏ちゃん、どうしたの?」
七夏「えっと、自由研究のテーマ、良いのがあったらって☆ 今、思い出しました」
時崎「なるほど」
七夏「こういうのって、後になりがちですから」
時崎「工作や習字もそうだよね」
七夏「くすっ☆ お料理の本も見ていいかな」
時崎「もちろん!」
七夏「ありがとです☆」
楽しそうに本を眺める七夏ちゃんを見ながら、さっきの出来事を考える。七夏ちゃんが望む未来。それは、お互いに心を通わせた未来である事を意味しているのだと思う。七夏ちゃんの瞳は、未来まで写しているような気がする一日だった。
第三十七幕 完
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