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凪咲「七夏は今日、心桜さんのお家にお出掛けしてるわ」
時崎「はい。七夏ちゃんからのメモを見ました」
凪咲「そうなの?」
時崎「凪咲さん!」
凪咲「はい」
時崎「・・・・・」
俺は、民宿風水を発つ事を凪咲さんに話そうとするが、なかなか言葉が出てこない。
凪咲「柚樹君?」
時崎「お、俺、七夏ちゃんと距離を置いた方がいいかと思って・・・その・・・」
凪咲「・・・・・」
時崎「泊り先を駅前の宿にしようかと思って・・・」
民宿風水を発つという言い方をしたくない自分が居た。別の言い方でなんとか意思を絞り出す。
凪咲「・・・やっぱり、二人とも似てるわね」
時崎「え!?」
凪咲「七夏が今日、心桜さんの家にお出掛けした理由と、柚樹君の今のお話し」
時崎「・・・・・」
凪咲「少し、距離を置いた方が見える事があるって話したと思うけど、それは避けるっていう事ではないのよ」
時崎「っ!!!」
凪咲「七夏は、柚樹君の事を避けてる訳ではないと思うの」
七夏ちゃんのメモ書きを見て、俺の事を避けている訳ではないという事くらい分かる。七夏ちゃんの方が、俺よりもしっかりと行動できているという事だ。
時崎「・・・はい」
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