第三十九幕:すれ違いの虹

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時崎「え!? あ、ああ。でも、今すぐでなくてもいいよ」 笹夜「お出掛けでしたら、私もご一緒してもよろしいでしょうか?」 時崎「え!? それは、もちろん構わないけど」 凪咲「高月さん、せっかくいらしたのですから、少し休憩なさってください」 笹夜「え!?」 凪咲「お顔、少し赤くなってないかしら?」 笹夜「・・・ありがとうございます♪」 凪咲さんに言われて高月さんを見ると、白くて綺麗な頬が、少し赤く染まっている気がした。ちょっとした事への気遣いが出来ない自分が情けない。 時崎「高月さん! こっちへ!」 笹夜「ありがとうございます♪」 俺は涼しい縁側へと高月さんを案内した。心地よい音が響く。 笹夜「まあ! 風鈴♪」 時崎「あ、音、気になるかな?」 笹夜「とても涼しく、心地よい音色です♪」 時崎「良かった」 笹夜「それに、綺麗な光・・・サンキャッチャーかしら?」 時崎「ああ。七夏ちゃんも喜んでくれたんだ」 笹夜「そう♪」 俺は昨日の七夏ちゃんとの事を、高月さんに話すべきか躊躇っていた。まずは高月さんのお話しを聞くべきではないだろうか? 凪咲「冷茶と和菓子です。どうぞ」 笹夜「ありがとうございます♪」 時崎「凪咲さん、ありがとうございます」 凪咲「ごゆっくりなさってくださいませ」     
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