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そう話すと、凪咲さんは部屋を出てゆく。縁側で高月さんと二人きりのような時間・・・次に行うべき事を考える。
時崎「高月さん、どうぞ!」
笹夜「ありがとうございます♪」
高月さんの手元に冷茶を差し出す。いや、次に行うべき事って、そうではなくって!
時崎「そ、その・・・話しって?」
笹夜「はい。時崎さんにお礼が言いたくて」
時崎「お礼!?」
高月さんから感謝されるような事をしたかどうか考える。けど、心当たりがない。
笹夜「この前、心桜さんの浴衣を選んだ日の事」
時崎「天美さんの浴衣選び? それ、俺は選んでなかったと思うけど?」
笹夜「その後の事で・・・」
時崎「その後の事? あっ! ピアノ演奏?」
笹夜「はい♪ あの時の販売員さんが、ランドロー社の方で、それ以来メッセージで連絡しあってます」
時崎「そうなんだ」
笹夜「ランドロー社の方のお話しは、色々な事を知る機会になりました」
時崎「その事と、俺へのお礼とは、どういう関係が!?」
笹夜「あの時、時崎さんが私の演奏を聴いてみたいと話してくれなかったら・・・」
時崎「え!? それなら俺だけではなかったと思うけど」
笹夜「七夏ちゃんや、心桜さんだけだったら、演奏していなかったと思います」
時崎「どうして?」
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