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俺は迷わず即答した。
時崎「高月さんの演奏は、ピアノの事がよく分からない俺でもとても良かったと思ったし、ランドロー社の方も良いって話してくれて今がある訳でしょ?」
笹夜「・・・・・」
時崎「見えない、分からないっていう事は、それが分かる人では味わえない事で、その多くは、優しさや思いやりに繋がってゆくのだと俺は思うよ」
笹夜「・・・・・時崎さん・・・・・」
高月さんは、音が良く見えない・・・これって七夏ちゃんと重なる部分があると思った。
時崎「・・・なんて、ちょっと偉そうだったかな・・・ごめん」
笹夜「いえ。ありがとう・・・ございます・・・」
時崎「高月さん!」
笹夜「はい?」
時崎「あの時の演奏、聴いてみる?」
笹夜「はい♪ お願いします♪」
俺は、MyPadに転送しておいた、高月さんの即興演奏動画を再生した。演奏を聴いている高月さんは、少し恥ずかしそうだけど真剣な表情で動画を見つめていた。
時崎「手ぶれ多くてごめん」
笹夜「いえ。自分の演奏している姿を見ると少し恥ずかしいです」
時崎「あ、それ、分かるよ」
笹夜「でも、私が思っていた記憶と、細かな所で違いがありました」
時崎「この動画が参考になるかな?」
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