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笹夜「はい♪ とっても参考になります♪」
時崎「もう一度、演奏する?」
笹夜「はい♪ お願いします♪」
演奏を聴きながら、高月さんの表情は次第に優しくなり、演奏そのものを楽しみ始めたように思えた。
時崎「高月さん!」
笹夜「はい!?」
時崎「この動画、送るよ!」
笹夜「え!?」
時崎「高月さんの携帯端末に!」
笹夜「え!? あ、ありがとうございます♪」
俺は高月さんの携帯端末へ動画を転送する。
時崎「上手く届いたかな?」
笹夜「はい♪」
時崎「俺に出来る事ってこのくらいしかないから」
笹夜「とても大切な『このくらい』です♪」
時崎「え!?」
笹夜「時崎さん」
時崎「?」
笹夜「時崎さんは、虹の撮影で、この街に来られたのでしたでしょうか?」
時崎「あ、ああ」
笹夜「昨日、大きな虹が架かってました」
時崎「!!!」
笹夜「私の家から、この街まで・・・」
時崎「・・・・・」
真剣な表情で俺を見ている高月さん。俺の心にその視線が鋭く刺さってくるようで、高月さんの顔が見れなくなっていた。何かを読み取られるような感覚。どうすればいい?
笹夜「見えませんか?」
時崎「っ!!!」
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