第三十九幕:すれ違いの虹

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時崎「そ、その・・・高月さんは『可愛い』って言われるのって迷惑かな?」 笹夜「え!?」 時崎「女の子は・・・って、言った方がいいかな?」 笹夜「・・・・・私は、言われる人に依ります」 時崎「言われる人・・・」 笹夜「と、時崎さんだったら、とても嬉しい・・・です・・・」 時崎「そ、そう。ありがとう」 笹夜「七夏ちゃん、かしら?」 時崎「え!? ああ。まあ、可愛いって言うと、困ったような顔をされる事があって・・・前はそうでもなかったのだけど」 笹夜「それはきっと、とっても嬉しいからなのだと思います♪」 時崎「え!?」 笹夜「時崎さんの『可愛い』が社交辞令や、お世辞ではないという事」 時崎「あっ・・・」 なるほど。高月さんに言われると、心当たりがある。七夏ちゃんは、お泊り客からの「可愛い」には笑顔で対応していた。 笹夜「言われる人に依るって話しましたけど、伝わったかしら?」 時崎「ああ! ありがとう!」 笹夜「良かったです♪」 時崎「しっかり者さんの高月さんが居てくれると、心強いよ」 笹夜「そんな・・・」 虹の事についても高月さんに訊きたかったけど、これだけは、俺自身でなんとかしたい。全てを高月さんに訊いていては、ダメだと思う。 時崎「あ、そうだ! 写真屋さんに寄る前に、高月さん!」 笹夜「はい?」     
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