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七夏「昔ね、お母さんと一緒に見た虹は、七色だったような気がして・・・でも、はっきりと覚えてなくて・・・」
時崎「え!?」
七夏「虹が、柚樹さんの好きな虹・・・私も一緒に見えて、一緒に喜んであげれたらいいなって・・・。でも、そうじゃなくて、私と一緒に見た虹・・・柚樹さんとても辛そうで・・・このまま一緒に居ると、嫌いになっちゃうんじゃないかって・・・」
時崎「嫌いになんかならないよ!」
七夏「え!?」
時崎「だって俺は・・・・・」
七夏「・・・・・」
時崎「好きだから・・・」
七夏「えっ!?」
時崎「虹が好きだから、七夏ちゃんと出逢えたんだ!」
七夏「あっ・・・」
時崎「だから、七夏ちゃんと出逢えて、虹の事・・・もっと好きになった! これからもずっと好きだ!」
七夏「うぅ・・・」
時崎「な、七夏ちゃん!?」
また泣かせてしまった・・・なんでこうなるっ!
七夏「ありがとう・・・です・・・よかった・・・」
時崎「!!!」
七夏ちゃんからの言葉を聞いた時、俺はまだまだ、七夏ちゃんの心が分かっていないんだなと思ってしまった。だけど、ふたつの虹が大きく響き、広がりを見せ始めた事を実感するのだった。
第四十幕 完
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