第四十幕:響き広がる虹

25/26
前へ
/1638ページ
次へ
七夏「昔ね、お母さんと一緒に見た虹は、七色だったような気がして・・・でも、はっきりと覚えてなくて・・・」 時崎「え!?」 七夏「虹が、柚樹さんの好きな虹・・・私も一緒に見えて、一緒に喜んであげれたらいいなって・・・。でも、そうじゃなくて、私と一緒に見た虹・・・柚樹さんとても辛そうで・・・このまま一緒に居ると、嫌いになっちゃうんじゃないかって・・・」 時崎「嫌いになんかならないよ!」 七夏「え!?」 時崎「だって俺は・・・・・」 七夏「・・・・・」 時崎「好きだから・・・」 七夏「えっ!?」 時崎「虹が好きだから、七夏ちゃんと出逢えたんだ!」 七夏「あっ・・・」 時崎「だから、七夏ちゃんと出逢えて、虹の事・・・もっと好きになった! これからもずっと好きだ!」 七夏「うぅ・・・」 時崎「な、七夏ちゃん!?」 また泣かせてしまった・・・なんでこうなるっ! 七夏「ありがとう・・・です・・・よかった・・・」 時崎「!!!」 七夏ちゃんからの言葉を聞いた時、俺はまだまだ、七夏ちゃんの心が分かっていないんだなと思ってしまった。だけど、ふたつの虹が大きく響き、広がりを見せ始めた事を実感するのだった。 第四十幕 完 ---------- 第四十幕をお読みくださり、ありがとうございました! 「次へ」ボタンで、次回予告です!
/1638ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加