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七夏ちゃんの額に手のひらをあてた。少し熱い気がした。七夏ちゃんは少し驚いた様子だけど、そのまま目を閉じて大人しくしてくれている。俺は七夏ちゃんの前髪を優しく掻き分け、額に手の甲をあて直す。やっぱり熱い。
七夏「・・・・・」
時崎「七夏ちゃん、少し熱があるかも知れないよ」
七夏「え!?」
時崎「体温計ある?」
七夏「はい。お部屋にあります」
時崎「俺、凪咲さんに話してくるから、体温測っててくれるかな?」
七夏「・・・はい」
凪咲さんに、七夏ちゃんの事を話す。もし、熱があるなら今日は・・・。
凪咲「あら? そうなの?」
時崎「まだ分からないですけど、今、七夏ちゃんに体温を測ってもらってます」
凪咲「そう・・・七夏も色々とあったから少し疲れが出たのかも知れないわね。あ、ごめんなさい。色々とあったのは、柚樹君も同じはずなのに・・・」
時崎「いえ。俺の事は構いません。念の為、タライとタオルを借ります。あと、熱を冷ます薬はありますか?」
凪咲「ありがとう。お薬は用意しておきますから」
時崎「はい。お願いします」
洗面所でタライに水を入れ、タオルを浸けて冷やしておく。
時崎「七夏ちゃん、もう体温測れたかな?」
俺は七夏ちゃんの部屋に急いだ。
時崎「七夏ちゃん!」
七夏「柚樹さん、どうぞです」
時崎「お邪魔します」
扉を開けると、七夏ちゃんはベットに座り、体温を測っていた。
七夏「・・・・・」
時崎「どう? ・・・って、な、七夏ちゃん!」
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