第四十一幕:しあわせななつの虹

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こんな事しか出来ないなんて・・・。雨粒が窓を叩く音は、不安な気持ちを増幅させられる。七夏ちゃんも同じ気持ちなのかも知れない。 時崎「七夏ちゃん」 俺は、タオルを交換する間隔を短くする。 七夏「はぁ・・・はぁ・・・」 ただひたすらに、七夏ちゃんのタオルを交換するだけになっていた。  ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ タオルを裏返して、冷やして・・・の繰り返しで数時間経過していた。だけど、その効果なのか、息苦しそうだった七夏ちゃんは、今、落ち着いて休んでくれている。雨も上がったようだった。 七夏「すー・・・すー・・・」 時崎「七夏ちゃん・・・ちょっと、ごめんね」 俺はタオル交換の時、七夏ちゃんの額に手の甲をあてた。 時崎「・・・良かった。熱は下がっている」 七夏「すー・・・すー・・・」 タライの氷は解けて水になっていたけど、追加の氷は必要なさそうだ。 そのまま、冷たい水で、七夏ちゃんの額を冷やす。 七夏「んん・・・」 時崎「!?」 七夏「・・・ちゃ・・・」 ちゃ? 七夏ちゃん、天美さんと一緒の夢でも見ているのだろうか? 夢を見るという事は眠りが浅くなった事を意味する。もう少しで目覚めてくれるかも知れないな。 七夏「すー・・・すー・・・」     
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