第十幕:虹へ未来の贈り物

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七夏「ゆ、柚樹さん!? ど、どおしたのですか!?」 氷が解けた・・・。俺は、今まで七夏ちゃんのお父さんを見かけなかったし、七夏ちゃんや凪咲さんも、お父さんの話をしなかったので、もしかしたら・・・という思いがあって、なかなかその事・・・七夏ちゃんのお父さんの事を、切り出せなかったのだ。 時崎「いや、なんでもない」 七夏「???」 ・・・と、そこへ、七夏ちゃんのお父さんが、何か手にして、こちらに来た。 直弥「七夏・・・これ・・・」 七夏「なぁに?」 直弥「少し遅くなったけど、お誕生日、おめでとう!」 七夏「わぁ☆ ありがとう!!」 今日は、七夏ちゃんの誕生日!? ・・・いや、少し遅くなったという事は、数日前か・・・。知らなかったとはいえ、ちょっと悔しい気持ちになっている自分に気付く・・・。 直弥「開けてごらん」 七夏「はい!」 七夏ちゃんは、高くなっている感情とは逆に丁寧に包みを開ける。俺も、自分のプレゼントではないのに、その中身に意識と視線が吸い込まれる。 七夏「こ、これはっ!!」 時崎「おぉー!!」 それは「MyPad Little」というタブレット端末。七夏ちゃんくらいの年の子にしては、とても高価なプレゼントだった。 七夏「お、お父さん! いいの?」     
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