随筆四十五:小説世界の小説!?

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---------------------------------------- 「恋つ&愛つ(こいつとあいつ)」 原作/著作:T.MONDEN こいつにだけは負けていない・・・そう思っていた。 俺は大した特技もないし成績だって中の下、運動も苦手な所謂「落ちこぼれ」というやつだ。いっその事「落ちこぼれ」の頂点でも目指してみようかと思うくらいだ。 だが、どんな世界でも頂点を極めるとなると、なかなか難しいもので、それは「落ちこぼれ」であっても例外ではなかった。 「こいつ」の存在である。落ちこぼれの俺から見ても「こいつ」は更に上をゆく「おちこぼれ」であり、精神的な意味では助けられているとも言える。 何をやっても俺より劣っている「こいつ」は、俺の主観ではなく客観的にもそう認識されており「おちこぼれ」としてからかわれるのはいつも「こいつ」の方だ。 「こいつ」が居なかったら、俺がからかわれているはずだ。 俺と「こいつ」は、落ちこぼれ同士という事もあって、気が合う事もある。 いつも「こいつ」が身代わりになってくれている事を考えると、せめてもの恩返しとして俺は「こいつ」と一緒に過ごす事が多くなっていた。 だけど、心の中では「こいつには負けていない」と思っていた。 そう、ある出来事が起こるまでは・・・。 ----------------------------------------
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