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テレビに少しだけど直弥さんが映った。俺もその様子を眺めながら、七夏ちゃん、凪咲さんと同じような嬉しく誇らしい気持ちになっていた。
凪咲「七夏、あまりテレビに近づき過ぎないようにね」
七夏「あ、はーい☆」
そう言えば、以前に七夏ちゃんがテレビの映像を見えにくそうにしている時があるという事を凪咲さんから聞いたけど、楽しそうな七夏ちゃんを見ていると、訊く必要は無いと思った。訊いても俺はどうする事も出来ないだろう。今は七夏ちゃんと一緒にテレビの映像を楽しむ事にする。テレビから取材者の声が聞こえる。
取材者「これから遠くの街まで旅立つ蒸気機関車の姿を見送ろうと、多くの人が集まっています! それでは運転士さんにお話しを伺ってみましょう! 凄い熱気です! え!? 今、手が離せなさそうで、後ろ? あ、後ろの客車の人にお話しを伺ってみます!」
テレビの取材者は直弥さんに話しを訊き始めた。
七夏「お父さん☆ 凄い☆ お話ししてます☆」
凪咲「まあ♪」
取材者「おはようございます!」
直弥「おはようございます!」
取材者「お話し、よろしいですか?」
直弥「はい!」
取材者「近くで見ると、とても大きくて迫力がある蒸気機関車ですね!」
直弥「これでも機関車としては小型なのですよ」
取材者「そうなのですね。こちらの客車は、随分と小型ですね」
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