第四十五幕:思い出は七色の虹へ

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<<「七夏「お父さん、本当は運転士さんになりたかったみたい」>> 以前、七夏ちゃんが話していた事を思い出した。直弥さんは運転士になりたかったけど、今は車掌として充実していると話してくれた。願いや想いが全て叶えば良いのだけど、現実はそんなに上手くはゆかない。俺も七夏ちゃんに七色の虹を見せてあげたいと思ったけど・・・直弥さんは、蒸気機関車イベント限定だけど運転士として、凪咲さんとの夢を叶えた。俺も別の方法で大切な人・・・七夏ちゃんの願いを叶えてあげたい。 夢が遠く届かなくても、努力と工夫次第では夢に近い事を実現する事は出来ると思う。生きると言うのは、その為に色々と考える事なのかも知れない。 時崎「色々・・・か」 七夏「? どしたの? 柚樹さん?」 時崎「なんでもない」 七夏「くすっ☆」 色々な色を見せてくれる「ふたつの虹」よりも大切な人、七夏ちゃんは優しく微笑んでくれた。 朝食を済ませ、七夏ちゃんと直弥さんの部屋にお邪魔する。以前、机の上にあった分解されていた車掌車は、元どおりになっていた。 時崎「元に戻ってる・・・」 七夏「え!?」 時崎「この車掌車」 七夏「お父さんかな?」 時崎「恐らく、そうだろうね」 七夏「くすっ☆ 柚樹さんが、来てくれて、この世界も変わりました♪」     
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