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俺は、七夏ちゃんの言う「もう一人だけ」の人になれるかどうか、この先の事は分からない。だけど、そうなる未来がいいなと思う事自体は、構わないと思う。勿論、七夏ちゃんが、同じように思ってくれる必要があるのは、言うまでも無い・・・七夏ちゃんも幸せになってほしいから・・・。
凪咲「柚樹君♪」
時崎「は、はい!?」
凪咲「素敵なアルバム、ありがとうございます♪」
時崎「はい!」
凪咲「七夏も、ありがとう♪」
七夏「ひゃっ☆ お、お母さんっ!?」
凪咲「~♪」
七夏ちゃんが、俺に寄り添っているように、凪咲さんも七夏ちゃんに寄り添う。
二人から三人になっても、明るい月は、先程と同じように暖かい光を三人に分けてくれている。俺と凪咲さんの間で、少し恥ずかしそうな表情の七夏ちゃん・・・。ん? 俺の居る位置って、これは、やっぱり「お父さん」ということなのか!?
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
お休み前に、明日の事を考える。アルバムを見て凪咲さんがとても喜んでくれたように、今度は七夏ちゃんも喜んでもらいたい。俺のこの度の旅行の目的は、まだ終わっていない。凪咲さんが喜んでくれて、ようやく折り返し地点に来たところだ。
それにしても、今日は色々な事があったな。
時崎「色々・・・」
色としては見えない事も多かったけど、俺にとっては七色のような一日だったと思う。今日の事は七色の思い出になると確信する。
トントンと扉が鳴った。
七夏「柚樹さん☆」
時崎「七夏ちゃん!」
俺は扉を開ける。
時崎「どうぞ!」
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