第二幕:ふたつの虹に逢いたくて

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何のイタズラか、確かに「風水(ふうすい)」って縁起良さそうな名前なのに、この仕打ちは何なのだと思ってしまう。まあ、この民宿には何の非もないので、さっき思った事を取り消し、心の中で謝罪する。風水とは縁起良い名前なので、今日の宿はここにしようかな。縁起の力(?)で水風さんに出会えるかも知れない・・・。その民宿に空きがあるか確認に向かう事にした。「民宿風水」の前に着いたけど、営業してる・・・かな? 見たところ、そこそこ年期の入った建物だが、玄関付近の草花を見る限り、手入れはされているようだ。 時崎「すみませーん!」 ??「はーい」 奥から女将さんらしき人が現れた。「風水」という文字が入った和装姿。表情は穏やかで髪は後で結っている。 女将「いらっしゃいませ! あら? ご予約でしょうか?」 時崎「突然予約も無しで、すみません。予約しないと無理でしょうか?」 女将「いえ! お部屋は空いておりますので、ご予約はなくても大丈夫です!」 時崎「では、今晩よろしいでしょうか?」 女将「はい! あ、当宿は禁煙になりますけど、よろしいでしょうか?」 時崎「はい。大丈夫です」 女将「ありがとうございます! ようこそ、民宿風水(かざみ)へ!!」 時崎「あ、『ふうすい』では、なかったのですね」 女将「そう読まれる方が多いですね」 時崎「まだ、準備中・・・でしょうか?」 女将「はい。お昼前からなら大丈夫です! よろしければ、昼食も用意できます!」 時崎「ありがとうございます! それでは、お言葉に甘えて昼食もお願いいたします」 女将「はい! ありがとうございます!」 昼食まで少し時間があるので、写真撮影も兼ねて少し散歩してみよう。 水風さんも探さなくては・・・。 ??「ただいまぁー」
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