第十三幕:虹はいつまで見えている?

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忘れかけていた言葉が神経を揺さぶる。虹を追いかけ始めた時、この言葉を意識して撮影してきた。いつしか、虹を見ると「綺麗」という感覚よりも「急がなければ」という感覚の方が大きくなっていた。 俺が出逢った不思議な「ふたつの虹」を持つ七夏ちゃんは、のんびりとした性格だから、その影響で俺自身ものんびりと過ごしていた・・・。これは、虹に対する考え方を大きく変えてくれたのだが、これからは、もう少し気を引き締めるべきだと思う・・・けど、何から手を付ければ良いのだろうか・・・。民宿風水の事で七夏ちゃんに案内された事は、基本的な事のみだ。だから民宿風水の事をもっと知る必要がありそうだ。 そう言えば気になる事がある・・・。この一週間、民宿風水で人の出入りは多少あったが、俺以外の泊り客が居ないという事・・・。今後、俺の宿泊費を免除してくれるという事を考えると、おせっかいかも知れないが、民宿としては大丈夫なのだろうか? 俺は、凪咲さんに訊いてみることにした。 時崎「凪咲さん」 凪咲「あら、柚樹君、何かしら?」 時崎「ちょっと訊きたい事があるんですけど、少しお時間いいですか?」 凪咲「はい。少し、待っててくれますか?」 時崎「はい。すみません」 俺は、居間で、凪咲さんを待つ--- 凪咲「お待たせしました」 凪咲さんは、お茶と和菓子を持ってきてくれた。 時崎「わざわざ、すみません」 凪咲「いえ。 お話って何かしら?」     
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