第二幕:ふたつの虹に逢いたくて

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・・・聞き覚えのある声・・・俺は自然と声の方向に意識を持って行かれ・・・っ! 時崎「みっ、水風さんっ!!!」 女将「!?」 ・・・あまりに突然の事だったので驚いた・・・その驚きに、声の音量が比例していた。 水風さんは、女将さんと同じく「風水」という文字の入った和装・・・というよりも、浴衣姿だった。髪は後で結っていて、初対面の時の学生服姿とは随分印象は違うけど、その瞳には「ふたつの虹」が輝いており、水風さん本人だという事は確実だった。 水風「あっ、えっと、時崎さん!? どおしてここに?」 時崎「水風さんこそ、どうして!?」 水風「どおしてって、ここは、私のお家ですので・・・」 ・・・冷静に考えれば、すぐ分かる事だった。ついさっき、水風さんは「ただいまぁー」と言っていたのに、こんなに動揺しているなんて・・・。 女将「あら!? 七夏、お知り合いの方なの?」 水風「はい。前に少し、お話した事があって・・・」 女将「そうなの!? じゃ、少し早いけど、こちらのお客様を、お部屋に案内してあげて」 水風「はーい」 時崎「水風さん!!」 水風&女将「はい!」 俺の言葉に、水風さんと女将さんが同時に返事をしてきた。 水風「あ、私の事は『ななつ』で、いいですよ」
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