幕間八:昆虫に例えると

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笹夜「ありがと。七夏ちゃん、心桜さん!」 心桜「んで、こいつ、オオナガコメツキなんだけど」 七夏「はい」 心桜「なんで、仰向けになった体制からあんなに勢いよく跳ね上がれるんだろうって?」 七夏「確か、柚樹さんが、慣性の法則が・・・って、お話してました」 笹夜「慣性の法則は、物が同じ運動状態を維持しようとする事かしら?」 心桜「同じ運動状態ねぇ・・・」 笹夜「止まっている物は、止まり続け、動いている物は、動き続けようとする性質です」 心桜「それは、なんとなく分かるんですけど・・・この昆虫図鑑には、コメツキムシが跳ねる事の説明はあるんだけど、どうやって跳ねているのかの解説はされてないみたいだね」 七夏「確かに・・・」 心桜「蟹カニ~・・・だから、肝心な所で『おあずけ』食らっているみたいな、やりきれない感がハンパないんだよね~」 笹夜「心桜さん。慣性の法則と、その昆虫の体の構造を考えてみてはどうかしら?」 心桜「体の構造!?」 笹夜「ええ」 心桜「んと、まず『仰向けに寝る』・・・そして首を勢いよく曲げて頭を持ち上げる?」 七夏「こ、ここちゃー!!」 心桜「ん? どしたの? つっちゃー?」 七夏「ここちゃーが頭を起こした時に・・・えっと・・・あ、あれ!?」     
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