第十五幕:ふたつの虹と一緒に

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何かもう訳が分からなくなってきたけど、俺は七夏ちゃんに言われたとおり、桶からご飯をよそう・・・ 時崎「あれ? 熱くない!?」 先程から、多少の時間経過はあるが、そんなにすぐに桶の中のご飯が冷めるとは考えにくい・・・これは一体・・・そう考えていると--- 七夏「柚樹さんっ! 急いでごはん、むすんでください!」 時崎「え!? あ、ああ。すまない」 俺は、七夏ちゃんが行っていたようにむすんで、窪みを作る・・・。 七夏「具は何にしますか?」 時崎「じゃあ、うなぎで」 俺がそう言うと、七夏ちゃんは、具の刻みうなぎを手に取り、俺の作った窪みに乗せてくれた。 七夏「はい☆」 時崎「ありがとう」 七夏「後は、こうして・・・」 そう言いながら七夏ちゃんは、俺の手を外から優しく包むように補助してくれた。七夏ちゃんの手の温もりが伝わってくるのが心地よい・・・その手の温もりが、おむすびの温もりと混ざってしまうのが、勿体無いと思ってしまう。 七夏「はい♪ こんな感じです☆」 時崎「・・・・・」 七夏「??? 柚樹さん? どうかしましたか?」 時崎「いや、手を添えてくれて、ありがとう」 七夏「くすっ☆ 力加減を伝える為には、この方法が一番なのです☆」 時崎「なるほど」     
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