第三幕:ふたつの虹とふたつの心

4/9
前へ
/1638ページ
次へ
七夏ちゃんは、少し驚いた様子だが、その後、凪咲さんの方へ視線を送る。 その行動は、俺をお客様と認識しているからだろうか・・・少し切ない気持ちになるのは、何故だろう・・・。凪咲さんは、優しく笑みを浮かべる。 凪咲「柚樹君、ありがとうございます。七夏、一緒にお昼、頂きなさい」 七夏「はい!」 その後、七夏ちゃんは笑顔で返事をしてくれた事が、先ほどの切なさを、こそばゆさに変えてくれた・・・嬉しいが、これはこれでなんとも言えない感覚だ。 七夏ちゃんは、手際よく自分の料理も用意し、こちらに視線を送ってきた。最初、その視線の意味が分からなかったが、こちらの「いただきます」を、待っているという事に気付いて、なんか自分の気の利かなさが情けなくなってくる。 時崎「いただきます!!」 七夏「いただきまーす♪」 俺の声に続いて、七夏ちゃんも挨拶をする。 時崎「おいしい!! 凪咲さん流石、料理上手だね」 七夏「はい! ありがとうございます!」 ・・・続いて、おにぎりも食べてみる。 ・・・!! これも、良い味加減だ。 時崎「この、おにぎりも良い味加減で、おいしいよ!!」 七夏ちゃんも、おにぎりを口に運び、 七夏「よかった! 上手くできてます!」 その言葉に、俺は反応する。     
/1638ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加