第十六幕:虹を映す少女

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なるほど。これは凪咲さん作のダシ巻き・・・という事か。 時崎「毎日、これだけの朝食を用意するのって大変じゃない?」 七夏「えっと、ご飯とお味噌汁は、毎朝作りますけど、いくつかは予め作っているお料理もあります」 時崎「そうなんだ」 七夏「ひじき、お魚、お豆腐・・・かまぼこは、切るだけですし、お漬物は、そのまま盛りつけるだけで・・・」 凪咲「七夏!」 七夏「ひゃっ☆ ごめんなさい!」 凪咲さんが苦笑いしながら、七夏ちゃんに声を掛けた。恐らく七夏ちゃんの話した内容に対する注意・・・という事だろう。七夏ちゃんは俺が「毎朝大変じゃない?」と話した事に対して「心配しないで」という意味で答えてくれたのだと思う。 凪咲「柚樹君、ごめんなさいね!」 時崎「いえいえ。ちょっと安心しました」 七夏「・・・す、すみません」 凪咲さんに、軽く注意された七夏ちゃんを見て、ちょっと可愛いと思ってしまったが、この原因を作ったのは俺だ。 時崎「こっちこそ、余計な事を訊いてしまってごめん」 七夏「いえ・・・」 このままでは、よろしくないので、話題を変える! 時崎「そう言えば、今日は、天美さんが来るんだよね!」 七夏「え? あっ、はい☆」 時崎「何時ごろに来るの?」     
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