第十六幕:虹を映す少女

14/19

11人が本棚に入れています
本棚に追加
/1638ページ
明日は七夏ちゃんたちが海へ出かけるのに、俺も同行させてもらう事になっているけど、高月さんに、その事は伝わっているのだろうか・・・。その辺りは七夏ちゃんや天美さんが話をしてくれると思うけど・・・。高月さんとは、たった今、会ったばかりだ・・・見たところ、物静かで人見知りするような印象を受けたが・・・高月さんの事も、もっと知っておく必要がある・・・というか、天美さんの話してた事も気になるので、もっと知りたいというのが本音だ。天美さんや、高月さんを知る事は、七夏ちゃんを知る事になると思う。 さて、とりあえず、居間のPSを片付けておこうかな・・・。俺は玄関から居間へ移動する。PSのゲーム画面は七夏ちゃんがコーデ中の状態だったので、俺は現在の状態を保存し、PSはスタンバイモードにして、テレビの電源を切った。 凪咲「柚樹君!」 時崎「はい!?」 凪咲「今日、お昼食は、どうなさいますか?」 時崎「え?」 凪咲「七夏は、天美さん、高月さんと、外で食べるって話してたから・・・」 時崎「そうなのですか?」 凪咲「はい。ですから、柚樹君も、一緒かしら・・・と思って」 時崎「いえ、明日はともかく、今日は一緒に七夏ちゃんと出掛ける話はしていないので・・・」 凪咲「そう・・・では、こちらで昼食、用意しますね」 時崎「ありがとうございます!」 心桜「お兄さん! 今日はつっちゃーと一緒に来ないの?」 天美さんが二階から降りて来ていたようで、声を掛けてきた。 時崎「今日は特に、七夏ちゃんと出かける約束はしてないけど?」 心桜「え!? なんで?」 時崎「なんでって言われても? なんで?」 心桜「だってさ、さっき、つっちゃーが、これからお兄さんも一緒にお出掛けするみたいな感じで、笹夜先輩に話してたよ?」 時崎「え? そうなの?」     
/1638ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加