第十七幕:夏の街に弾む虹

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心桜「お兄さん、ブックカバーに入れる本・・・持ってるの?」 時崎「あ、天美さんこそ!」 心桜「あたしは、持ってるよ!」 時崎「漫画とか?」 心桜「あははー! あったりぃ~☆」 七夏「くすっ☆」 笹夜「~♪」 なんとか、高月さんも俺の知っている限りでの普段の様子に落ち着いてくれたみたいだ。高月さんは、人目を惹く容姿だから、特に気をつけなければならないと思った。 心桜「後は、何かあったっけ?」 七夏「えっと、特には・・・」 心桜「笹夜先輩!?」 笹夜「夕陽・・・綺麗です!」 心桜「ほんとだ! 何か大きくみえるねー」 七夏「はい☆ 柚樹さん!」 時崎「え!?」 七夏「他に寄るとこ、ありますか?」 時崎「いや、無いから、風水に帰ろう。余り遅くなると凪咲さんも心配すると思うから」 心桜「お兄さん!」 時崎「え!?」 天美さんは、夕陽を眺めている高月さんを指差し、写真を撮るようなポーズをする。俺は、写真機を構え、初めて高月さんを撮影した。そして、天美さんも入るように手を動かす。天美さんと七夏ちゃんがファインダーに入って来た所を記録した。 虹を映す少女、高月笹夜さん・・・七夏ちゃんには、高月さんの虹は、どのように見えているのだろうか?     
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