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ココアを受け取ると、七夏ちゃんは無言のまま俺の隣に座ってきた。こうした七夏ちゃんの無言の行動を読めるようになる必要がありそうだ。恐らく、俺が七夏ちゃんの考えている事を読んでココアを渡した事が影響しているのだろう。七夏ちゃんは嬉しい事があった時、無言で行動に表すのではないかなと思ったりしたが、まだ確証はなくこれは可能性のひとつに過ぎない。俺は遠くを眺めている無言の七夏ちゃんの視線を追いかける。天美さんと高月さんは、まだ泳ぐ練習を続けているようだ。
心桜「笹夜先輩、随分飲み込みが早いっ! 驚きだよ!」
笹夜「ありがとう。心桜さんが教えるの上手だからかしら?」
心桜「あはは! 笹夜先輩にそう言われるとちょっと照れるよ」
笹夜「心桜さんが照れるのは、初めて見るかしら?」
心桜「笹夜先輩! 一通り泳げるようになったら、つっちゃーに潜行も教えてもらったら?」
笹夜「潜行?」
心桜「っそ! 素もぐり・・・かな? 泳ぎはあたしの方が得意だけど、潜行はつっちゃーの方が得意だから」
笹夜「はい☆ 上手く泳げるようになれましたら、七夏ちゃんにお願いしてみます」
心桜「うんうん! ・・・海の中も綺麗だよー」
笹夜「そう言えば? 七夏ちゃんは?」
心桜「ん? あっちに居るみたいだよ」
笹夜「あら、いつの間に・・・」
心桜「笹夜先輩! あたしたちも、つっちゃーや、お兄さんの所に戻りますか?」
笹夜「いえ、私はもう少しこのままで・・・」
心桜「!? ・・・笹夜先輩!?」
笹夜「・・・七夏ちゃん・・・『初恋双葉』みたいですから・・・」
心桜「初恋双葉!?」
笹夜「ええ♪ 初恋双葉。大切に応援して、育てて実れば、七夏ちゃんなら、私たちにも幸せをお裾分けしてくれると思います!」
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