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天美さんは青白い不気味な光を手元でゆらゆらさせていた・・・その光の影響か「それらしい顔」になってて、ちょっと怖い。
時崎「ひとだま花火・・・か」
心桜「っそ! 火種にどぞー」
時崎「あ、ありがとう」
ひとだま花火から命を貰った吊るし花火は、回転しながら、華やかな光を放ち、みんなでその花火を眺めていたのだけど、様々な色に変化するこの花火、七夏ちゃんにはどのように見えているのだろうか?
七夏「綺麗・・・」
笹夜「・・・ですね♪」
七夏ちゃんが、花火を見ている表情からは、この花火がどのように見えていても「綺麗な花火である事に変わりはない」と話してくれているように思えた。
心桜「あ、終わっちゃった・・・綺麗なんだけど、一瞬なんだよね~」
笹夜「ですから、その一時をより大切に思えるのです♪」
七夏「はい☆」
心桜「んで、不気味なだけあって、そっちの方はしぶといね~」
時崎「ん?」
そう言いながら、天美さんは俺が持っている「ひとだま花火」を指差した。
笹夜「心桜さん・・・」
高月さんが、呆れた様子で苦笑いしている。
心桜「なんかこう、未練がたらたらあるような不気味さもあって、なかなか秀逸な花火だよ・・・それ」
時崎「未練か・・・自縛霊みたいな・・・あっ!」
心桜「・・・落ちた! ここまでか~・・・たまや~ならぬ、くちおしや~」
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