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第二十幕:ふたつの虹の大切な夢
風景写真を撮影していたら、女の人から声を掛けられた。
女の人「すみません。今、撮りました?」
時崎「え!?」
女の人「そのカメラ、見せてもらえますか?」
時崎「はい」
俺は、風景写真を撮影していたのだが、女の人が、自分を撮影されたと思い、声を掛けてきたようだ。風景の中にその女の人が映っていた。
女の人「すみません。勝手に撮影されるのは、困ります」
時崎「風景を撮影したつもりだったんですけど、不愉快な思いをさせてしまってすみません」
女の人「そうでしたか・・・」
時崎「この写真、消しますので」
女の人「はい。勝手に撮影しないように、気をつけてください」
時崎「はい。すみません」
俺は、その写真のデータを、女の人の見ている前で消した。女の人はそれを確認して、その場を去ってゆく。俺は風景を撮影していたつもりだったのだが、この場合、必要以上に言い訳すると余計にややこしくなる・・・それに、実際、女の人が写っていたのは事実だから、女の人の言う事も最もだと思う。突然写真を撮影されると不安になる人も居るという事だ。気をつけなければ・・・改めて、その風景のみを撮影しなおす・・・。
ピピッ!
時崎「ん・・・」
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