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時崎「凪咲さん、それは俺が勝手に持っただけで、七夏ちゃんは悪くないです」
凪咲「ありがとう。別に七夏が悪いとは思ってないわ。時には男の人に頼っても全然構わないのだけど、女将としては・・・ね」
その後に続く言葉の意味を、俺はすぐに理解した。凪咲さんは七夏ちゃんも一人の女将として見ているという事だ。自営業の家庭って、そういう考え方なのかも知れない。
七夏「柚樹さん、ありがとうございます」
時崎「こちらこそ、余計なことをしてしまって、申し訳ない」
七夏「いえ。それでは、私、着替えてまいりますね」
時崎「ああ」
七夏「では、失礼いたします」
凪咲「柚樹君も、ごゆっくりなさってくださいませ」
時崎「はい。ありがとうございます」
俺は、七夏ちゃんが案内してくれた自分の部屋へと戻る・・・
時崎「あ、七夏ちゃんと写真撮影の話がまだ途中だった。写真と言えば、写真屋さんで七夏ちゃんの写真のプリント依頼も忘れていた・・・何をしているんだ・・・俺」
・・・思わず、つぶやいてしまった・・・。
とりあえず、七夏ちゃんに明日の予定を聞いておこうかな。
・・・と、その時、トントンと扉から音がした。
七夏「七夏です。柚樹さん、居ますか?」
時崎「あ、七夏ちゃん! どうぞ!」
七夏「失礼いたします」
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