随筆十二:人は何の為に生きてるの?

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笹夜「教わらなくても、生まれつき持っている性質の事かしら?」 心桜「それは分かるんですけど・・・あれ、本能なんですか?」 笹夜「蟻の行動を見て、人が後先の事を考えていると勝手に解釈しているだけです」 心桜「思い込みってやつですか?」 笹夜「はい。そうなりますね」 心桜「なんで先の事を考えないんだろうね?」 笹夜「なんでって言われても・・・でも、それがバランスを保っていると言えます」 心桜「バランス?」 笹夜「ええ。例えば、肉食動物のライオンは、おなかがいっぱいの時は獲物を襲いません。もし、ライオンが未来の事を考えれたとすると・・・」 心桜「乱獲になる」 笹夜「はい。未来を考えるという事は、欲張りになるとも言えます。他にも、リスが木の実を地面に埋めたりするのも本能的な行動かしら?」 心桜「なるほどねー」 笹夜「本能ではなく、先の事を考えて自分の身を守る事は、人の心の特徴なのです」 七夏「自分の身・・・ですか?」 笹夜「先の事を考えて色々と心配をする事・・・心配性がその代表かしら?」 心桜「ああー・・・」 七夏「どしたの? ここちゃー」 心桜「あたし、苦手だ。心配性過ぎるヤツ!」 笹夜「どおしてかしら?」 心桜「だってさ、あれって周りに多大なストレスを与えてるよね」     
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