第二十一幕:ふたつの虹のふたつの夢

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俺は、七夏ちゃんに訊いてみた。踏切とかは七夏ちゃんのお父さんが設置すれば良いと思うし、普通は列車好きの七夏ちゃんのお父さんが率先して行うだろうと思ったけど・・・その時、俺は、ある事を思い出した。 七夏「えっと・・・」 時崎「七夏ちゃんに『鉄道模型の事を知ってもらう為』だったね!」 七夏「あっ! はい☆ 本当は、お父さん、とても楽しみにしていたのですけど、私にお願いしたからって・・・」 時崎「七夏ちゃんも大変だね。色々と」 七夏「でも、いい事もあります!」 時崎「いい事!?」 七夏「はい☆ この踏切さんを設置できたら、ご褒美あります!」 そう言うと、七夏ちゃんは、お父さんの机の上に置かれていた、封筒を見せてくれた。その封筒には「七夏へ 踏切達成お礼 図書券」と書かれていた。 時崎「な、なるほど! さすが、七夏ちゃんのお父さん!」 小説好きの七夏ちゃんにとって「図書券」は魅力的な報酬だ。ここは、七夏ちゃんが喜んでくれるように俺も頑張ってみようと思う。 七夏「くすっ☆」 時崎「じゃ、早速、その踏切を設置してみようか!」 七夏「はい☆ よろしくお願いします☆」 時崎「えーっと、どこに設置するのかな?」 七夏「この辺りです☆」 七夏ちゃんが指差したところには既に線路が敷かれているので、先ずはこの線路を撤去しなければならないのかな。とりあえず、踏切セットの説明書を読んでみる。     
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