第二十三幕:光りなくとも輝く虹

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角を曲がった先、外灯が照らす小さな公園前・・・七夏ちゃんが居たことに安心したが、見知らぬ男の人も居る事に一瞬の安心が吹き飛ぶ。 時崎「七夏ちゃん!! 大丈夫!?」 七夏「え!? はい。大丈夫です」 七夏ちゃんが、こちらに駆け寄ってきた。その様子から、少し冷静になる。見知らぬ男の人も、こちらに声をかけてきた。 男性「すみません。彼女さんのお知り合いの方ですか?」 時崎「え!? あ、はい・・・一応」 男性「自転車のチェーンが外れてしまって・・・」 七夏「えっと、困ってたみたいで、私、なんとかならないかなって」 男の人が自転車のトラブルに見舞われ、困っている所に、七夏ちゃんが通りかかって声を掛けたらしい。それを聞いて、ようやく俺は本当の安心を実感した。凪咲さんにも七夏ちゃんの無事を連絡しておく。 時崎「七夏ちゃん、帰りが遅いから心配したよ」 七夏「えっと、ごめんなさい」 男性「引き止めてしまって、すみません」 時崎「あ、いえ。ちょっと自転車を見せてもらっていいですか?」 男性「はい。ありがとうございます」 時崎「七夏ちゃん、この辺りを照らしてくれるかな?」 七夏「はい」 七夏ちゃんの照らしてくれる小型の懐中電灯の灯りを頼りに、自転車のチェーンをかけなおす。 時崎「・・・よし! これで上手くかかったかな?」     
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