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凪咲さんと七夏ちゃんは、場所を決めてくれたようなので、俺は改めて、転車台と機関庫を撮影する。ちょっと距離が近すぎて、全体を収めるのは無理だ。何枚かに分けて撮影する。凪咲さんと七夏ちゃんも一緒に撮影した。時間が経過するにつれ、人が集まってきた。
凪咲「もうすぐかしら」
七夏「♪」
時刻は10時00分。大きな音と同時に、蒸気機関車がゆっくりと前進してきた。周囲の人からも歓声が上がる。
時崎「おっ!」
蒸気機関車が転車台の前で一度停止する。続いて放送が入る。
放送「本日は、当イベントにお越しくださり、ありがとうございます! 今、皆様がご覧の蒸気機関車は『C11形蒸気機関車』と呼ばれており、石炭を搭載する専用のテンダー車を持たないタンク式蒸気機関車で小型で小回りが効くのが特徴です」
時崎「これで、小型なのか?」
俺には随分大きく、そして呼吸するかのような躍動感が伝わってきた。
放送「こちらの『C11機関車』は、動体保存ではなく、今も現役で活躍しております。本日のイベントの為に特別に遠くの街から応援に来てくれました! それでは、『C11機関車』の勇姿をお楽しみくださいませ!」
一瞬、「C11機関車」が汽笛のような音を鳴らし、ゆっくりと転車台へと入ってくる。俺はその様子を何枚かに分けて撮影した。
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