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少女「えっと・・・ご旅行・・・ですか!?」
少女の問いかけに、我を取り戻す。
主 「あ、ごめん。旅行・・・というよりも、写真撮影・・・かな」
少女「写真・・・」
主 「そう! 虹の写真を撮影できればと思ってね」
少女「・・・いい写真、撮れました?」
主 「まあ、虹は撮れなかったけど・・・」
ここで、思い出す。そうだ!! 虹!!! 今までに出逢った事のない不思議な虹が、ここにあるではないか! しかし、その虹は初対面の少女である。いきなり写真撮影をお願いするのは、あまりにも勇気が必要だ。どうする? どうするっ!? そんな葛藤の中、
少女「虹・・・」
少女が呟く。
慌てて、少女の呟きに歯車を合わせる。
主 「そ、そう、虹! この街は、ブロッケンの虹がよく現れると聞いてね」
少女「ぶろっけん?」
少女は、ブロッケンの虹の事を知らないようである。確かに、一般的な虹ほど有名とは言えない。
そこで、携帯端末(MyPad)を取り出し、ブロッケンの虹が、どのような虹なのかを、少女に見せてみる。少女は少し近付き、携帯端末に視線を送る。
少女「・・・・・綺麗な景色です」
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