幕間二十:笹夜先輩とクラシックピアノ

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笹夜「ありがとう、七夏ちゃん♪ さっき即興のお話があったので、この曲『幻想即興曲 op.66/フレデリック・ショパン』にしてみました」 心桜「情熱的だと思ったら途中は穏やかになるんだねー」 七夏「私もこの曲の穏やかなところが好きです☆」 心桜「ねねっ! 笹夜先輩! もっと、凄いの聴きたいなー」 笹夜「凄いの・・・ですか!? では・・・」 笹夜先輩はクラシック楽曲を演奏した。 七夏「笹夜先輩! 凄いです♪」 心桜「・・・・・」 七夏「どしたの? ここちゃー?」 心桜「うん、凄い・・・んだけど」 七夏「・・・けど?」 心桜「演奏している時の笹夜先輩の表情が、さっきと違うなーって」 七夏「表情?」 笹夜「・・・・・」 七夏「それは、真剣に演奏してるからで・・・」 心桜「それは、分かってるんだけど、音楽って言うよりも、『スポーツ競技』みたいな印象を受けちゃって・・・その・・・」 笹夜「スポーツ競技・・・」 心桜「あたしは、最初のノクターンだっけ・・・の時の笹夜先輩の方が、音楽してて、楽しく優しい、いつもの笹夜先輩って感じがしたんだ」 笹夜「心桜さん・・・素直な感想ありがとう。確かに演奏技量を披露するだけなら、それは音楽ではなくてスポーツ競技。演奏者も楽しまなければ音楽とは言えないですよね」 心桜「そうそう! それそれ! それが伝えたかった事!」     
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