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七夏ちゃん、何か小声で話してるみたいだけど、扉越し、蝉の声、布団の中という三つの壁があって、言葉として認識できない。
七夏「柚樹さん!」
すぐ近くで七夏ちゃんの声がした。
時崎「な、七夏ちゃん!?」
七夏「ひゃっ☆ ごめんなさいっ!」
時崎「いつの間に部屋に入ったの?」
七夏「えっと、今ですけど・・・その・・・柚樹さん、お返事が無いから・・・」
七夏ちゃんは、そっと扉を開けて入って来たようで、全然分からなかった。
時崎「ごめん。ちょっとまだ眠たくて・・・」
七夏「お体の具合が良くないの?」
時崎「それは、大丈夫。ありがとう」
七夏「よかった☆」
時崎「もう少し、休んだら起きるよ!」
七夏「はい☆ 朝食も出来てますから☆」
時崎「ありがとう! 七夏ちゃん、先に食べてていいから。ごめんね」
七夏「いえ。では、また後で☆」
敢えて、いつもと違う事をしてはみたけど、これでは七夏ちゃんに迷惑を掛けるだけだ。喜んでもらう事を考えなければならない。今日は、午後からお泊りのお客さんが来る事になっているから、七夏ちゃんと一緒に過ごせる時間は少なくなると思う。いや、俺も一緒に七夏ちゃんと凪咲さんを手伝えばいいのか・・・そうすれば、七夏ちゃんと一緒に過ごせる事になる。手伝える事があれば・・・だけど。
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