第二十九幕:思い込みの虹

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俺は、一礼して、直弥さんの部屋を後にした。そのまま、七夏ちゃんの部屋の前まで来たけど、今、声をかけるべきかどうか・・・いや、凪咲さんや直弥さんは、いつも通りに七夏ちゃんと接してほしいと話していた・・・だったら! トントンと軽く扉を鳴らす。 時崎「七夏ちゃん! 居るかな?」 ・・・少し待ってみたけど、返事は無かった。タイミングが合わない事だってある。そんな時は、自分から合わせにゆけば良いだけの事だ。俺は、後ほど声を掛けてみる事にした。 自分の部屋に戻って、アルバム制作・・・の前に、直弥さんから頼まれた無線ネットワーク機器の事を調べる。既に有るネットワークを無線化する機器があれば良い事になる。俺はMyPadでいくつかの無線ネットワーク機器の候補をブックマークしてゆく。単純に電波を飛ばすだけの機器でよさそうなので、費用もそれほど必要はなさそうだ。 ついでに、先ほど直弥さんから頼まれた模型の信号機についても調べてみたけど、相変わらず高価な商品だなと思ってしまう。信号機設置作業は慎重に行わなければならなさそうだ。無線機器の方は買う機器が決まったら、駅前の電気店へ出かけてみよう。 時崎「21時半・・・か」 少し、MyPadでWebサイトを眺めるつもりだったけど、関連するサイトを次々と見ていたら、結構な時間が経過していた。俺は、あまり遅くならないうちに、七夏ちゃんに声を掛けようと思ったその時--- トントンと扉が鳴る。     
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