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改めて、写真機のファインダーの中には、少し懐かしい七夏ちゃんの笑顔があった。俺はその笑顔を無意識に撮影していた。
時崎「・・・・・」
七夏「どしたの? 柚樹さん?」
時崎「あ、いや。ありがとう!」
七夏「えっと、お帰りなさい・・・は?」
時崎「え!?」
七夏「くすっ☆ それじゃ、柚樹さん! おやすみなさいです☆」
時崎「あっ! 七夏ちゃん!」
七夏「はい!?」
時崎「これ!」
七夏「あっ!」
俺は、直弥さんから渡されたバトン「C11蒸気機関車」の模型を七夏ちゃんに渡す。
時崎「よろしく・・・これからも!」
俺は、模型を渡す時、七夏ちゃんの手も一緒に包む。
七夏「あっ! えっと・・・はい☆」
そのまま、しばらく手の温もりを伝え合った。
時崎「七夏ちゃん、おやすみ!」
七夏「はい☆ おやすみなさい☆」
七夏ちゃんは、軽くお辞儀をして、自分の部屋に戻った。それぞれ、色々な思い込みがあったけど、明日からは、いつもの七夏ちゃんと楽しく過ごせると思うと、今日一日がとても長く疲れた感が押し寄せてきた。
時崎「俺も、流してくるとするか」
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