第七幕:翠碧色の虹

7/17
前へ
/1638ページ
次へ
急に風向きが変わり、七夏ちゃんの長い髪とワンピースが、大きく舞う。この瞬間も俺は、すかさず切り取る。 時崎「おっ・・・と!!」 俺は七夏ちゃんから離れた帽子を素早く受け止める・・・風向きが変わり、俺の方に上手く飛んできてくれたのは運が良かった。 七夏「あっ、帽子! ・・・ありがとうです☆」 時崎「こっちに飛んで来てくれて良かったよ」 七夏「はい☆」 帽子に次いで、こちらに寄ってきた七夏ちゃんとの距離が近い・・・綺麗な瞳に圧倒されそうになりつつも、負けじと写真機を七夏ちゃんとの間に挟み、綺麗な瞳を捉える。写真機を目の前にした七夏ちゃんは、視線を逸らしてしまう・・・。 時崎「あれ?」 七夏「・・・・・」 今、俺の目に映っている七夏ちゃんの瞳は、翠碧色ではない・・・しかし、写真機の液晶モニターに映っている七夏ちゃんの瞳は、翠碧色のままだ・・・これは、どういう事だ!? ファインダーを通して七夏ちゃんを見ると、瞳の色は裸眼で見たときと同じように変化して見える。     
/1638ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加