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七夏「くすっ☆ 私、買ってみようかな☆ ここちゃーと一緒に楽しめます☆」
七夏ちゃんと天美さんは、セブンリーフのコーナーに惹き寄せられた。
高月さんが俺の方を見ている。今度は苦笑ではなく、その表情は堅い。
笹夜「と、時崎さん!」
時崎「え!?」
笹夜「その・・・すみません!」
時崎「!?」
笹夜「手を急に引っ込めてしまって」
時崎「!!!」
笹夜「私、自分の手が他の人よりも---」
俺は、ようやく分かった。高月さんが手にコンプレックスを持っている事。以前、高月さんにナンパしてきた男の人を、手の力だけで撃退していた事、俺と手が触れて反射的に手を引っ込めた事・・・。それは、高月さんの手の力、握力がとても強い事を意味しており、高月さんはとても気にしているという事だ。なんと答えるべきだろうか。
時崎「さっきのピアノ演奏、とても良かったよ!」
笹夜「え!?」
時崎「そんなピアノ演奏ができる高月さんの手・・・俺はとても魅力的に思うよ」
笹夜「・・・・・」
時崎「上手く言えないけど」
笹夜「・・・ありがとう・・・ございます」
時崎「!? 高月さん!?」
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