第三十幕:迷う心の虹

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高月さんは、手を俺の方にそっと差し出してきた。俺はその手に両手で答える。高月さんの手はとても柔らかく、優しい手・・・そして、本当は力強さを持っている手であるという事が伝わってきた。 笹夜「・・・・・」 時崎「・・・ありがとう。高月さん!」 俺は、手をそっと離す。 笹夜「これからも、よろしくお願いいたします♪」 時崎「こちらこそ!」 七夏ちゃんと天美さんが、こちらに駆けてきた。 七夏「柚樹さん☆ 私、これ買いました☆ どうかな?」 時崎「セブンリーフか! よく似合ってると思うよ!」 七夏「くすっ☆ ありがとです♪」 セブンリーフのヘッドホンを耳元に合わせる七夏ちゃんは、とても可愛かったけど、今朝の事があって「可愛い」とは言えなかった。 心桜「んじゃ! これで解散としますかっ!」 笹夜「ええ♪ 今日はすみませんでした」 心桜「いえいえ! ありがとうございました!」 七夏「笹夜先輩! ありがとうございます☆ 花火大会、楽しみです♪」 笹夜「またお世話になります♪ 私も楽しみです♪」 七夏「はい☆」 心桜「んじゃ、ここでお兄さん!」 時崎「了解!」 俺は、楽しそうな三人を撮影した。 心桜「流石! 分かってるねっ!」 七夏「くすっ☆」 笹夜「それでは、失礼いたします」 高月さんは、最後に俺の方を見て会釈をしてくれた。俺もそれに応える形で会釈を返す。 心桜「お兄さん!」 時崎「え!?」     
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