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第二幕:ふたつの虹に逢いたくて
ブロッケンの虹が撮影できる場所へ再び足を運ぶ。虹について少し考えてみる。人工的に虹を作り出す事は、然程難しくはない。光を背にして水を霧状にしてまくと、見る角度によって虹が現れる。他にも、プリズムを用いて分光させるのも、虹と言えるだろうか。しかし、人工的に作り出した虹は、それほど魅力的に思えない。これは、天然ダイヤと人工ダイヤのような関係と同じなのだろうか。分子的な構造で言えば同じはずなのに、違う物のように判断されている辺り、分子の構造だけが魅力に関連しているのではなさそうだ。
時崎「ん? あれは、虹!?」
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