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第十三幕:虹はいつまで見えている?
虹はいつまで見えているのか・・・。そんな事を考えるようになってきた。今までは、虹の撮影さえ出来れば、それ以上追いかける事はなく、その後、虹が消えてしまっても特に何も思う事は無かった。つまり、そこで終わっていたという事になる。しかし、今回は違う。不思議な「ふたつの虹」は、写真撮影が出来たとしても、いつまでも消えないでほしいと思う。
今回の虹の撮影旅行/目的について改めて考える。この街への滞在期間は、一週間程度の予定だったので、そろそろ滞在の期限が迫っている。滞在期間を延長する事も可能だが、旅費/予算の事を考えると、延長できてもあと2、3日くらいだろうか・・・。正直な所、俺はもっと民宿風水・・・いや、七夏ちゃんと一緒に居たいと思うようになっていた。七夏ちゃんの不思議な「ふたつの虹」に俺の方から背を向けたくないのだが・・・。俺は、凪咲さんに滞在期間の事を告げた。
凪咲「・・・そうなの・・・あと3日・・・柚樹君が居なくなると寂しくなるわね・・・」
時崎「すみません。それまでに、七夏ちゃんの写真はお渡ししますから」
凪咲「ありがとうございます」
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