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第十六幕:虹を映す少女
蝉の目覚ましに起こされる・・・民宿風水の朝は、目覚まし時計よりも先に蝉が鳴き始める・・・。夏限定の事だろうけど、蝉が元気な季節は、目覚まし時計にも夏休みがあってもいいのかも知れない。
蝉は元気そうだが、俺は夜遅くまでフォトアルバムの作成/編集作業を行っていた為か、まだ少し眠い・・・二度寝をするのも考え物か・・・とにかく起きるっ!
七夏「あ、柚樹さん! おはようございます!」
時崎「おはよう! 七夏ちゃん!」
部屋から出て、一階の居間へと向かう・・・階段を下りた所で、七夏ちゃんと、今日初めて出逢う・・・。
七夏「くすっ☆」
時崎「? どうかした?」
七夏「えっと、柚樹さん・・・頭にねぐせ・・・あります☆」
時崎「え? 寝癖・・・直してくるよ」
七夏「はい☆」
洗面所で顔を洗う・・・鏡を見ると頭にフックのような寝癖が出来ているので整える・・・が、これが、なかなかの曲者で・・・さすが「癖」と言われるだけの事はある。俺が寝癖と戦っていると---
七夏「柚樹さん! これ、どうぞ☆」
時崎「え?」
七夏ちゃんが蒸しタオルを用意してくれた。
七夏「蒸しタオルを使うと効果的です♪」
時崎「ありがとう」
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