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新たな犠牲者
東は濃い口醤油、西は薄口醤油だ。
東は黒色、薄口は白く澄んでいる。
大津は濃い口が好きだ。
フォッサマグナ《糸魚川静岡構造線》で東と西は分かれる。西名は外国産のハムを食べて死んだ。
筋肉痛や発熱の後に死に至った。
肉につく寄生虫だ。津田病ってゆーらしい。
箱根にあるボロ屋敷で樹里の死体が見つかった。死体の右横にソファ、血流が線みたくなって畳の縫い目に流れ出ていた。血は凝固して黒くなっていた。さらに脱糞していた。尿失禁もしていた。
ウジ虫が死体の下に溜まった血の中で蠢いていた。死体は淡い黄色に変色して両目の眼窩から眼球が飛び出して蛆虫が寄生していた。さらに舌が突き出ている。
「自殺だな?間違いねぇ」
神奈川県警の鮪警部が言った。
「あっ、あの、きっ、鬼畜のむっ、むっ娘だ、コッ、コイツのせっ、せいで、なっ、なっ、何人犠牲になったか、かっ、か…………分からねぇ」
初老の刑事が言った。
「あんたも署長と交わった口かい?」
「ごっ、ごっ、獄門をしっ、しっ、知ってるのか?」
数日前にビルから飛び降り自殺を図ったが奇跡的に命を取りとめた。
刑事の名前は戸倉といった。
嫌な事件を思い出した。 ゲイ殺しは未解決のままだ。
「しっ、しっ知ってるも何も、奴を育てたのはこの俺だからなぁ?バイブの使い方も知らないウブな男だったんだがな?何にも感じないか?うまく言えた」
「俺の正体を知ってるのか?」
「不感症探偵MAGURO」
「感じないのは名前だけ」
鮪は樹里の屍を味わった。
「ウゲッ、さすがママグロだな?」
マグロと言おうとしたのだろうが?ママがグロい、ママグロ~。
グチュ、プチュッ!眼球が口のナカで弾けた。
「ンッ~酸っぱくて美味しい(^-^)丁度よい腐敗加減だなぁ?」
「もっ、持ってかっ、かっ帰って冷凍にすっ、すっ、すれば?」
戸倉は目がトローンとしている。
「パンチドランカーなんよ?昔、オヤジからなっ、なっ、殴られてな?まぁ、そっ、そっ、それからだな?」
「喋るなよ?迷惑だよ」
「ハァ、死にてぇ…………しゃべれないこの、つっ、つっ、ツラさ、わっ、わっ、分からな…………」
突然、戸倉が殴りかかってきた!
どもってる奴をバカにするな!?
ソイツは心の底から残酷だ。
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