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「そのラブパワーステッキを頭上にかかげて呪文を唱えたら変身するの」
しげしげとステッキを観察(みつ)める忠信に、魔法少女は幼い子供に対するかのように説明する。
「わたしの言うとおりに唱えてね」
魔法少女が手を伸ばしてステッキを天に向けると、忠信もその真似をした。
「ピルピルゲロゲロギトギトガチョーンズコズコバッコンテヘペロアルツハイマー!」
そんなわけのわからん呪文が一度聞いただけで言えるか、と思った次の瞬間、忠信の口から、
「ピルピルゲロゲロギトギトガチョーンズコズコバッコンテヘペロアルツハイマー!」
まるで何度も何度も詠唱したかのように、スラスラと呪文が口から出てきたではないか。
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