深夜の公園で

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 そこへ爆発が起きた。しかしその爆発は音を響かせることなく、そのため忠信には最初、爆発かどうかわからなかった。サイレントムービーでも見ているかのような爆発だったが、威力は見かけ倒しでもなんでなく、忠信の体を吹き飛ばした。爆発は明らかに黒い影に向かってなされた何者かからの攻撃に違いなかったが、当の黒い影はすでにその場からはいなくなっていた。 「逃がさないわよ!」  女の子が叫ぶ声がして、木立の上の空中を飛ぶまた別の小さな影。それは街灯の光が届く場所に着地すると、手に持ったステッキを振って、人間とは思えない跳躍力で高くジャンプした。なにやら華やかな服を着ていたような気がしたが、爆発で吹き飛ばされた忠信は地面にしたたかに体を打ちつけ、意識を失ってしまっていた……。
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