1章

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弁当を買い現場へ戻る。 「西嶋さん、買って来ました。」 「遅いな!茨木!」 おい… 「340円でした。」 すると西嶋「それがどうしてん?」 お金は? てっ言うか、ありがとうの言葉やろ? 弁当まで、たかられるって、なら何で安い弁当にした?普段の習性か?意味がわからん? その頃から徐々に我慢が出来なくなってきた。 毎月毎月、月給の半分以上は西嶋にたかられる。 これじゃ!駄目だ!西嶋に私の人生を狂わされる! そんなある日のこと私は決意した。 「茨木!乗せてっくれ!」 今日は断る… 「今日は用事があるんで西嶋さん無理ですわ!」 「茨木!誰に言っとんねん!」 「すいません!」 私は逃げる様に帰った、もう!駄目や!会社を辞めよう、次の日私は現場を休んだ。 すると西嶋からの電話、私は無視する事にした。 無視を続けていてもその電話は朝から晩まで鳴り止まなかった。 私の中の怒りが、怒りが湧き出てきた。 次の日も、毎日のように鳴り止まない電話、おまけに私の会社からも「茨木さん?何で休んでいるの?西嶋さんカンカンやで!」と、事務員が。 私の会社には週に一度出るくらいで、ほとんどが直行直帰であった。 休んでいた事は会社には連絡しておらず、さすがにたまらなくなり意を決し西嶋の電話に出た。 「もしもし、西嶋さん俺!会社を辞めようと…」 「茨木!何を言っとるんや!お前がおらんと現場が回らんがな!現場をまとめるんはお前や!明日から頼むで!」 それだけで電話は切れた。
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