7人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
椅子は小学校のと似ているくせに、高くて足がぷらぷらする。
お菓子を食べながら教室を眺め、それから廊下の方を見た。ここからだとちょうど階段が見えるから、母親がきたらすぐわかるはずだ。それにしても、ラムネおいしい。
ラムネ食べながら、雅たちを眺めたり、階段を見たりしていたが、すぐに飽きた。
雅を呼ぼうかと思ったが、お客さんが急に来て忙しくなったようだ。どうしようかなーと視線をずらすと、何かが階段の方で光った。
「ん?」
きらっきらと、不規則に光が揺れる。
気になる……。
ちょっと悩んでからラムネの袋を椅子の上に置き、邪魔なスリッパを脱いで、そっと階段に向かった。
四階より上に向かう階段、そこから光はきている。なんか階段の真ん前に椅子が置いてあって、何か紙に書いてあったが、漢字だったので全部は読めなかった。まあ、いいや。
椅子の横を抜けて、そっと上にあがる。踊り場で曲がると、
「あ」
階段に座った女の人がいた。雅がいつも着ている制服を着ている。Tシャツじゃない。
最初のコメントを投稿しよう!