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「あ……えーと……今日の晩御飯のk「え、学校の物って言ってなかったっけ?」
だから隣の駅のドンキ行くって
「はうっ!……そそそ、そうだった…」
「…………」
どゆうこと?
「ってか今気が付いたんだけど、この町って俺が記憶無くなる前に住んでた場所だよね?よくよく考えれば、杏奈ちゃんは駅の場所わかるはずだよね?」
「お、お兄ちゃん…ごめんなさい。嘘ついた」
「え、嘘?」
「実は買い物なんてなにもないんだ…」
買い物がない!?
じゃあなぜドンキに?
「どういうことかな?」
「グズッ…お、怒ってる?」
杏奈ちゃんが涙目でこちらに問いかける
か、かわいい…
いや違うぞ、妹としてだぞ
「いや怒ってはないよ。ただ嘘をついた理由を教えてくれないかな?」
「私、変わろうと思ったんです。」
「変わる?」
「私はお兄ちゃんが大好きでした。優しくてかっこよくて正義感が強くてヒーローみたいなお兄ちゃんが」
記憶を失う前の俺評価高いな。
なんかハードルあがる気が
「…俺が言うのもなんだけどいいお兄ちゃんだったんだね」
なんとも複雑な気分だ
「うん…だからお兄ちゃんがいなくなったあの日から本当に毎日が地獄にみたいに感じた。でも死んだわけじゃない。必ずどこかで生きてる。そう信じてた。いつか家族のところに帰ってきてくれるって。でもやっぱりお兄ちゃんとの思い出のあるこの町にはどうしても住みづらかった。だからお父さんとお母さんと相談して別の町へ引っ越したの」
そう…らしい
今住み始めた町は俺の記憶がなくなる前に住んでいた場所。
家族で住んでいた以前の町は杏奈ちゃんが言っている別の町らしい。
その話はおじさんとおばさんになんとなく聞いた。
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